制振装置ってなに?
制振装置ってなに?
基準がなく、設置後は壁の中で見えなくなる制振装置
子供の頃、車を見るのが大好きだった
今、CHIHIROはこれら世界の技術を応用して制振の業界にイノベーションを起こそうとしている。
制振装置ってなに?
制振装置ってなに?
制振って何?
住宅に必要なの?
どんな性能?
どこに付けるの?
その根拠は?
耐久性は?
初めて制振装置を手にしたときに僕はこんな風に思った。ある意味、僕にとっての原点はここかも知れない。
約15年前弊社は、とあるメーカーの制振装置の代理店になった。その頃住宅業界において、制振という概念自体が浸透しておらず、さらには制振には基準もなかった。そもそも公平に判断する物差しがなかったのだ、この状況は現在に至るのだが。
しかし制振装置は、いったん住宅に設置されるとそこは壁の中、数十年、もしかしたら100年近く壁の中で佇み続けるのだ。これまでCHIHIROは、そして僕は何を想ってきたのか?
基準がなく、設置後は壁の中で見えなくなる制振装置
基準がなく、設置後は壁の中で見えなくなる制振装置
採用ビルダーはメーカーを信じて、制振装置を採用する。
お施主様は家族、住まいの安心を託して、制振装置を採用する。
非常に重い責務を感じた。
正しいものを正しく伝え、正しく供給したい。真摯にそう思った。
制振装置、制振とは、企業や経営者の「精神」「誠心」そのものである。
制振装置とは、企業のモラルや経営者の理念がかたちを変えたものだ。
だから、非常にテクニカルな製品ではあるが、技術の前に重要なのは、人としてどうあるか、何をどう考えるか、なのだ。
人間力を高め、人としての成長なくして、良い製品は生まれない。
そんな風に考えてきた。
そして我々のミッションはこうだ。
「妥協なき研究と実験を繰り返し、制振の概念を構築し、革新的な製品をつくる」
「日本の住宅に正しく制振を普及する」
約12年前、制振装置の自社開発に着手し、自社設計により国内製造会社への製造委託を経て、現在の独BILSTEIN社製造に至る。先代がBILSTEIN社製造の道筋をつけた頃、僕はこの制振という事業に初めて大きく携わった。
子供の頃、車を見るのが大好きだった
子供の頃、車を見るのが大好きだった
ポルシェ911、トヨタ2000GT、フェラーリDINOなど、どれも流線形のフォルムをしたクーペが好きだった。
小学校1年生のとき、歯科医院を営む同級生に頼み込んで、彼のお父さんのポルシェ911を見せてもらった。真っ赤なポルシェ。あまりのカッコよさと美しさに息をのんだ。その衝撃は今でも忘れない。独BILSTEIN社(ビルシュタイン社)はそんな僕の憧れの車、ポルシェの走りを長年に渡り支え続け、レースに勝利し、ともに歩んできたパートナー企業。
世界中の自動車メーカーが支持する、世界トップのショックアブソーバーのメーカーである。
ショックアブソーバー(ダンパー)無しでは、車の快適でスムーズな走行はあり得ないと言われている。
例えば凸凹道を走行するとき、車体はスプリングでその衝撃を吸収するが、反面、その反動が強く、反力でいつまでもふわふわと車体を揺らしてしまう。結果、走行が安定しないのだ。その反動を緩やかに調整、制御して、揺れの少ない走行へと導く。これがダンパーの役割だ。
だから、ダンパーがなければタイヤが路面から受ける振動や衝撃がダイレクトに伝わってしまい、粗い路面ではまともに走行できない。さらには、ブレーキング時の沈み込み、加速時の引っ張り、コーナーリング時の浮き上がり、これらすべてに対応し、走行を安定させる。
ふだん何気なく運転しているが、ダンパーは見えないところで重要な働きをしている。話を制振装置に戻そう。簡単に言えば、CHIHIROのチーフエンジニア上野浩志が、この技術、すなわち、振動、衝撃を制御する自動車における技術を住宅の制振装置へと転換・応用したのだ。
今、CHIHIROはこれら世界の技術を応用して 制振の業界にイノベーションを起こそうとしている。
今、CHIHIROはこれら世界の技術を応用して
制振の業界にイノベーションを起こそうとしている。
何がイノベーションなのか?
これまでの「制振」は大きな地震力に耐え得る能力が主に求められてきた。
これもとても重要な役割だ。
我々はさらに新たな価値、性能を付加していくことにチャレンジしてきた。
それは、evoltzが持つ特性である、俊敏な反応性により、
これまで制振では対応できなかった領域の小さな変形に効果を発揮し、
躯体に損傷を防ぐことが出来るのだ。
この技術は日独米3か国で特許を取得した。
この概念はようやく業界に浸透し始めている。
世の中に革新が生まれるとき、
それはこれまでの常識を覆し、新たな価値や技術や概念を生みだしたときだ。
それは容易ではない。
CHIHIROは
拘りと情熱でbreakthroughを起こす、
そして、住まいに笑顔と安心を届ける
令和3年3月 渥美幸久