耐震等級2と3の検証
検証
耐震等級2は大地震1回で倒壊状態!
耐震等級3は大地震1回に耐えました。
渥 美:こちらが振動体で、実験して揺らしたフレームです。 間近で面材をとめていた釘の穴や状況などを、佐藤さんと一緒に見ていきたいと思います。この辺りはいかがでしょうか?
佐藤氏:耐震等級2の建物を想定したフレームですけど、釘の穴がこんなに大きく開いているっていう事は、これだけ変形していることが分かります。
渥 美:せん断されて折れていますね。
佐藤氏:そうですね、釘は結局こんな風に折れています。曲がっているものもあるし。
釘で留める意味を、物と物を留めたときの剥がれ止めみたいに思う方もいるけどそうじゃない。釘というのはビスみたいにネジが無いので、いわゆる引っ張り力はそんなに無いです。だから、人間が人力でも釘抜きを使うと抜けるように、釘は抜けてしまいます。
加振後に損傷具合をチェック!
耐震等級2は第2波で損傷が大きかった。
渥 美:耐震等級2のフレームにこういう風な影響があることが確認できました。等級3のフレームを同じ条件で、加振してみましたが、いかがだったでしょうか?
佐藤氏:やっぱり、明らかな差として耐震等級2の壊れ方ですよね。 耐震等級2の壊れ方が大きいなというのがよくわかりましたね。耐震等級3は同じような実験をしても、やっぱりある程度耐力を保ち続けている。この差は大きいかなという感じはしますね。少し予算を上乗せする、構造的に手を加えることで、あれだけの差が出るのだったら、選択肢としては耐震等級3しかないと思う。 最低限、耐震等級3しかないという感じがします。
実験後に破損した釘や柱の様子です。
折れたり大きく曲がったりしています。
公開実験に参加されたビルダー様たちが実験後の
躯体の損傷具合を確かめています。